第45期王位就位式




主催 新聞三社連合 日本将棋連盟
日時 平成16年11月2日
於 松本楼




第45期王位戦にて谷川浩司王位に挑戦され、4勝1敗で勝利し、第45期の王位を獲得された羽生さんの就位式が、東京日比谷の「松本楼」で行われました。
2年連続挑戦と言うだけでなく、それまでと合わせると連続12期登場という七番勝負の歴史の中でも、大山名人の偉大な記録に次ぐ素晴らしい記録を更新されつつあります。
暑い季節のタイトル戦を、熱く応援出来るファンとして、改めて、羽生さんに感謝とお祝いを述べたいと思います。
又、応援して下さいましたファンの皆様に感謝し、ここに当日の様子をお知らせしたいと思います。          









会場の「松本楼」は日比谷公園のなか、緑に包まれた瀟洒な建物です。
このちらの名物の「カレーライス」は、モチロン、祝宴のお料理のメインでした(笑)









就位式は、主催の新聞三社連合の事務局長・古賀様の司会で、初めに主催である新聞三社連合を代表して、中日新聞東京本社代表の宇治様の主催者挨拶、続いて日本将棋連盟会長の中原誠永世十段の挨拶が行われました。
次に、中原会長よりの王位贈位状を初め、王位杯・賞金目録・記念品の授与と進み、祝辞は電気通信大学の伊藤毅志先生でした。
以下、写真を中心に就位式の様子です。





中原会長よりの贈位状の授与

王位杯を手に

記念品(実は箱だけ(笑))を手に

祝辞は電気通信大学の伊藤毅志先生です。

伊藤先生は、昨年の電気通信大学での、認知科学に関しての羽生さんの特別講演以来の
お付き合いだそうで、講演以降も認知科学の研究を続けていらっしゃって、
(モチロン、羽生さんはデータ等の協力を続けていらっしゃって)
研究の成果を学会等に発表されているとの事です。
研究報告の成果については、一般の人向けにも本を「新潮社」から来年度に出版との事です。

謝辞

乾杯の音頭は、お師匠様の二上九段でした




謝辞

皆さん。本日は大変お忙しい中、このようにお集まり戴きまして、本当にありがとうございました。

今回も、そうですね、王位戦は夏の季節に行われる訳ですが、今年は非常に熱い夏だったんですけれど、そう言う中でタイトルに挑戦し、良い結果を出せた事は、非常に嬉しく思っています。
又、谷川さんと3年連続で対戦することになった訳なんですけれども、前、2回は負けてしまったので、二度あることが三度あるか、三度目の正直になるか、そういうような心境というかですね、気持ちで、始まる前に向かえたところ、最初、一局目で落としてしまったので、又、今年も同じような流れというか、同じような雰囲気というか、そういうのになってしまったのかなぁというように思っていたのですけれども、二局目の北海道のところで一つ勝てて、非常に気分的にも楽になったというか、良い状態、良い流れになったのではないかなと思っています。

先ほどの流れという話で、実は負けた一局目の将棋は、一日目の段階で非常に上手く行ったなと思っていたんですけれど、それを負けてしまって、二局目は、これは一日目で失敗したなと思っていた将棋を勝てて、本当に将棋というものは、なかなか自分が思った通り、考えの通りにはならないものだな。なかなか思い描いた通りにはならないものだというような事を、非常にヒシヒシと感じたシリーズでありました。
只、自分自身の中では、良い時も悪い時も両方あって、その中でも全力を尽くして少しでも良い方向に持って行くような、そういう事を続けてやれたら良いなと思っています。

今回の対局は、本当に北から南まで素晴らしい対局場ばかりで、自分自身の中でも非常に思い出に残る場所ばかりで、主催関係の皆様に、この場をお借りして、厚く御礼を申し上げたいと思っています。

最近は将棋界の中でも、大分若い棋士達が対向してきて、自分自身でもそういうつもりでいた訳ですけれども、追う立場というか、追われる立場というか、そういうような雰囲気というか、そういう差になってきたというような感じです。

ま、将棋というのはですね、本当に対局が始まってしまえば、年齢ですとか、実績ですとか、そういうものは全く関係なく、勝負の付くものと思っていますので、気持ちは前向に、これからも頑張って行きたいと思いますし、又、色々な方々の、支えというか、声援といいますか、そういうのを非常にありがたい事だなぁ、という事を強く感じたこの頃でした。
この場をお借りして、厚く御礼申し上げて、簡単ですけれども、この席のご挨拶に代えさせて戴きます。
どうも、ありがとうございました。







管理人は無理にお願いして(^◇^;)皆さんへの詰め将棋を作って戴きました。
局面図はこちら






贈位状 王位杯
記念品

多治見市の陶芸家、加藤卓男氏(人間国宝)作
「ペルシア三彩楽人文陶額
(さんさいがくじんもんとうがく)」



撮影・文責 茶々丸
禁転載

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